「家庭用ミシンで使える糸と針って?」
「種類が多いから、どの太さを使えばいいの?」
「きれいに洋服を縫いたいな」
このように、思う方もいるでしょう。
家庭用ミシンを使って小物や服作りをするときに、どの太さの糸や針を使えばいいのか迷って適当に選んでいませんか。
実は、ミシンの針と糸は正しく選んで扱わないとうまく縫えないこともあるんです。
以前、教えていた生徒さんも針の太さを理解せず服作りをしていて「きれいに縫えない…」と言っていました。
- 家庭用ミシンの糸と針の種類
- 生地との合わせ方
- 注意点
ぜひ、この記事を参考に家庭用ミシンの糸と針の選び方を知って素敵な作品を縫ってくださいね!
家庭用ミシンの糸と針は使い分ける必要がある!
家庭用ミシンといっても、糸と針にはさまざまなサイズがあり、扱う生地によって使い分けないといけません。
生地の厚さと合わない針を使用すると、穴が空いてしまい着ている間にほつれてしまいかねません。また、購入時にセットされている針でそのまま縫い始めると、針が折れてミシンの故障に繋がる可能性もあります。
縫い始める前に、セットされている針のサイズを必ず確認してくださいね。
生地に対して細い糸を使うと洋服の強度が下がり、太い糸は悪目立ちしてしまいます。アクセントとして目立たせるときもありますが、生地の厚さに合わせた太さの糸を使いましょう。
正しく使い分ければ完成度も上がり、喜びも大きくなりますよ。
1.家庭用ミシンの糸
綿やポリエステル・レーヨンなどさまざまな素材の糸がありますが、ポリエステル素材で作られている「スパン糸」が有名です。販売されている色が多いので、生地に合わせやすく使いやすいです。
主に3種類の太さの糸が使われています。
左から、90番(薄地用)・60番(普通地用)・30番(厚地用)
ミシン糸は、白と黒・生成り以外の色は「〇番」と番号で表記されています。
糸の色の種類がとても多いので、どの色を購入すればいいのか悩む方も多いでしょう。手芸店には「糸のサンプル帳」が置かれています。使う予定の生地が手元にある場合は、端を少し切ってお店に持っていくと選びやすいですよ。
インターネットで生地を購入するならショップに聞いてみてもいいでしょう。
〇〇の生地に合う糸番号を教えてください!と質問すれば答えてくれるショップは多いですよ。
生成りの糸は汎用性が高くよく使うので、700mが便利です!
2.家庭用ミシンの針
家庭用ミシンの針は「HA ×1」や「HA×1SP」と書かれているものを使いましょう。
主に4種類の太さのミシン針が使われています。
左から、9号針・11号針・14号針・16号針
色分けされている針を選べば、何号の針を使っているのか一目でわかりますよ。
曲がっている針は絶対に使わないでくださいね!
少しくらいだから大丈夫と思って縫い始めると、折れてしまう可能性があります。さらに、ミシンが壊れたり、作っている作品が傷ついたりします。
縫い始める前に、何号の針がミシンにセットされているのか・ミシン針が曲がっていないか確認しましょう。
ミシン針 オルガン 家庭用 HA ×9 11 14 16 選べる4枚 Eカラー お取り合わせ4枚 価格:1,500円 |
家庭用ミシンの糸と針の選び方【生地に合わせる】
洋服や巾着などを縫うとき、糸と針はどのような基準で選んでいるでしょうか。家庭用ミシンの糸と針は気分で選ぶものではなく、扱う生地に合わせて選ばなければいけません。
生地に合わせた糸と針の選び方を解説していきますので、参考にしてくださいね。
- 薄地を縫うとき
- 普通地を縫うとき
- 厚地を縫うとき
ひとつずつ見ていきましょう。
1.薄地を縫うとき
薄地を縫うときは、細い糸(90番)とを細い針(9号)を使います。薄地に太めの16号針を使ってしまうと縫い目の穴が大きくなり、見た目が悪くなってしまいます。また、縫っている最中に、ミシンに巻き込まれてしまう恐れもあるので注意してくだいね。
ガーゼ、シフォン、ローン、サテン、チュール、オーガンジーなど
2.普通地を縫うとき
普通地を縫うときは、60番の糸と11号の針を使いましょう。
生地が薄くもなく厚くもなく「糸と針はどれを選べば?」と悩んだら60番の糸と11号の針を選べば問題ありません。薄地を何枚か重ねて厚さが出たときにも有効です。
ブロード、シーチング、オックスなど
3.厚地を縫うとき
厚地を縫うときは、太い糸(30番)と太い針(16号)を使いましょう。細い糸や針を選ぶと、生地に負けてしまい針が折れてしまう可能性があります。また、強度が下がり縫い目からほつれてしまうこともあります。
ツイル、帆布、キルティング、ベロアなど
どの太さの糸と針を使えばいいのか迷ったら、使う予定の生地を15㎝くらい切って試し縫いをしてみましょう。
私は迷ったら、まず60番の糸と11号の針で試し縫いしています!
縫っている途中で針が折れたり、完成後すぐにほつれたりすると悲しくなるので少し面倒に感じるかもしれませんが試し縫いをしてくださいね。
家庭用ミシンできれいに縫うための注意点
ミシンの針と糸の選び方以外にも気を付けてほしい注意点が2つあります。気にしていない方も多いのでこの機会にチェックしてみましょう。
- 定期的にミシン針を交換する
- 糸くずを取る
それぞれ見ていきますね。
1.定期的にミシン針を交換する
ミシン針を交換する明確な決まりはありません。しかし、ミシン針は消耗品で定期的に交換しなければいけません。
もったいないから・まだ縫えるからといって、使い続けることはおすすめしません。目で見てもわからないですが針先が丸くなるので、縫い目が飛んだり針板に生地が巻き込まれて針が折れたりします。
「洋服を5着縫ったら交換、ボビン3個使ったら交換する」など自分なりのルールを決めましょう。
私は洋服を5着縫ったら交換と決めています。
縫っている途中で針が折れて交換しようとしたら、交換用の針が無かった…とならないようにストックの確認も忘れないようにしてくださいね。
2.糸くずを取る
定期的にボビンケース周りの掃除をしましょう。縫っている間に自然と糸くずやほこりが溜まります。
放っておくと糸が絡まったり、きれいに縫えなかったりとテンションが下がることも。ミシンを使う度に掃除する必要はないので最低でも1か月に1回は糸くずを取るようにしましょう。
掃除をするときは電源を落として針を抜いてくださいね。けが防止に繋がり、掃除もしやすくなります。針板を開けて内釜も取り出して糸くずを取りましょう。
ミシン付属のブラシと合わせて細い綿棒を使うときれいに取れますよ!
内釜を戻すときは、向きに注意しましょう。ミシン本体と内釜にある印が合うように取り付けてくださいね。
家庭用ミシンの糸と針の選び方を知って服作りを楽しもう!
折れるまで同じミシン針を使い続けていた方は「ミシン針は消耗品」と意識を変えましょう。ポイントは、生地に合わせて糸と針の太さを選ぶことです。
また、糸にはたくさんの色があるので生地との色合わせも楽しんでくださいね!
洋服や小物が完成すれば達成感を味わえますが、見た目がきれいだと喜びも大きくなります。
ぜひこの記事を参考に、正しく糸と針を選んで服作りを楽しんでくださいね。